
L40V Expo Electric Car(1970)
時代の要請に応えたフルキャブのキャリィバン L40V、その電気自動車


スタイリング面では他社に大差を付けるため、デザイナーにカロッツェリア・ギアから独立したばかりの鬼才ジョルジョ・ジウジアーロを起用。広いフロントウインドー、一枚プレスの側部ドア、傾斜したリアウインドー等 ヨーロッパ調の洗練されたスタイルが評判を呼びました。中でもL40Vをベースにしたこの展示車は湯浅電池(現:ジーエス・ユアサ・コーポレーション)と共同で開発した電気自動車で1970年に開催された日本で初めての万博、大阪万博(EXPO'70)に10台寄贈され活躍しました。
バッテリーはリヤラゲッジルーム床下に吊り下げる様にセット、モーターもフロア下にセットされ、ラゲッジスペースは何ら制約を受けていないことも大きな特徴でした。スズキでは1966年から電気自動車の開発に着手し、この万博を経て1978年から市場に投入しました(現地説明板より)
モーター:60V 4.6kW 直流直巻 制御装置:直列抵抗四段リレー切り替え式
最高時速:45km/h 一充電走行距離:約50キロ(20km/h走行時)
スズキ浜松工場にて自走可能状態まで復元

商用車カタログ表紙(国内向) L40Vキャンピングカー仕様
モーター:60V 4.6kW 直流直巻 制御装置:直列抵抗四段リレー切り替え式
最高時速:45km/h 一充電走行距離:約50キロ(20km/h走行時)
スズキ浜松工場にて自走可能状態まで復元

商用車カタログ表紙(国内向) L40Vキャンピングカー仕様
リアシート前にはテーブル、キャンバスベッドやサイドカーテン、防虫ネット等を装備したこの様なキャンピングカー仕様もあった由。

L40V 輸出用パンフ ギター片手にキャンプする若者達


Pullminino by G.Giugiaro
ITAL DESIGN Suzuki Carry L40/L40V(1969)
https://www.italdesign.it/project/carry-l40l40v/
この記事へのコメント
ナツパパ
さすがスズキさん、良いセンスです。
クルマのデザインと遊び心は今でも新鮮ですね。
む〜さん
当時の電気自動車は電池は如何いうものだったのでしょう?私のコドモ時代、昭和20年代に東急バスでは鉛蓄電池のを使っておりました。見たことも、乗ったこともありませんが、科学雑誌で見た記憶があります。
akira isida
昔,近所のお兄さんが乗っていて子供の頃は外車だと思ってました.国産のクルマと知ってからは,デザイナーは外国の有名な人だろうなと.スズキの社内デザインだったんですよね.
gop
70年代初めまではイラストで描かれたカタログも多かったですね。
全盛期は60年代前〜中半辺りまででしょうか。
http://987.blog.so-net.ne.jp/2007-09-30
最近では3DのデザインデータがそのままCFまで使われる様で。
時代は変わりました。
gop
電気バス、調べると燃料不足の戦中戦後、至る所で走ってますね。
岐阜のは一回の充電走行距離70km、ただ長良橋を登れなかった由(笑)
http://sagiyama.main.jp/sagiyama/si-bus/city-bus/city-bus.htm
で、このイラスト、何となく穂積和夫先生の作風に思えるのですが。
http://nigensha.co.jp/jaaa/hozumi2.html
現在、先生とお知り合いのMR・Hさんにお尋ねしている所です。
お手間取らせて申し訳ありません>MR・Hさん
gop
3-4年前のGDPでも展示されてましたね>フロンテ800
ただ私、現役当時に見た記憶は全く無いです..
しかしフロンテは「Frontier Spirit+FF」と言う意の造語だそうで。
RRじゃ全然フロンテじゃありませんがな(^^
MR・H
gopさん、ガッテンです!分かり次第、連絡いたします!
nan
ところで、軽の電気自動車というと、ダイハツのハイゼットを思い浮かべてしまいます。
実際、2代目から先代(9代目)までは、EVがラインナップされていたようですが、現行の10代目でハイブリッドに取って代わられたようですね。
うーん。なんだか残念です(^_^;)。
#と、調べてみたら、9代目はイタルの息がかかっているようですね>ハイゼット。
gop
お手数掛けます、MR・Hさんの見立ては如何でしょう?
違っていたら謝っておいて下さい(^^
何時か手持ちの「自動車のイラストレーション」にサイン頂きたいな(^^
gop
大阪万博の電気自動車はダイハツだけかと思ってました。
パビリオンカー130台、EXPOタクシーは70台走っていたそうで、
私もEXPOタクシーには乗りましたが、このL40Vは見た記憶無し..
http://www.daihatsu.co.jp/company/craftsmanship/tech_dev/environment/hv.htm
フェローMAXのハイブリッドなんてあったんですねぇ。
スギメチャ
夢にも思わなかったでしょうねえ。
普通50年後なら車は空飛んでると思わないですか?(爆)
gop
キャリィのバッテリー、意外に小さかったです(左右二個)
しかし半世紀近く掛かって、やっと市販されたって所ですからねぇ。
つい10数年前にはこんな事件もあったり>電気自動車
http://www17.plala.or.jp/tokamori/jev1-0.htm
続編も出る様です。
http://wiredvision.jp/blog/takamori/200907/200907172130.html
で、50年後は人が飛んでいると思います(^^
akira isida
フロンテ800の生産台数は2717台,よくもまあ私の田舎みたいなところで乗っていた人がいたものです.
「誰が電気自動車を殺したか」も面白そうですね.こんなドキュメンタリー映画もあるそうです.
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20090410
MR・H
サインの件、穂積先生、時々オフ会に参加していただいていますので、次回参加される時に連絡しますね!
カタログの絵の見立て、う~ん・・・!女性の右手の人差し指の先にサインのようなのがありますね!さて?さて?
聞いてきます!
nan
>大阪万博の電気自動車はダイハツだけかと思ってました。
ワタシもそのようにおもっていました。スズキのEVが有ったことは、割合最近知りました。
>フェローMAXのハイブリッドなんてあったんですねぇ。
前輪内燃機関、後輪電動機というのは、日産のe-4WDのご先祖様のようなものですね。
gop
どちらもアメリカらしいお話で。何でも映画にしちゃう国ですねぇ。
って、先日この国でもTVドラマで国民車構想取り上げてましたっけ。
http://www.tbs.co.jp/kanryou09/story/01.html
gop
あ、ほんとだ。サイン入ってますね.. 全然気がつかなかった(@@
拡大すると hiro.と読めますが。って事は、穂積先生の絵では無い..
大変失礼致しました(汗..)さて、一体何方の絵なのでしょう?
今度実家から持って来ます>自動車のイラストレーション(^^
gop
当時電気自動はダイハツが先行している印象がありましたね。
3輪バイクとか出してましたし。
ちなみに電気自動車の普及台数は1949年(S24)時点で既に3,299台、
全国自動車保有台数の3%だったそうで、
http://www.cev-pc.or.jp/h20_kouhou/rekishi.html
1970年代の排ガス対策、80-90年代のパワーウォーズさえ無ければ、
EVやHYBRIDも又違った進化をしていたかも知れないですねぇ。